梅雨の時期の嫌な気持ちを和ませてくれる紫陽花。
切り花で花束にすることもありますし、鉢で鑑賞するのも良いですし、
道端に咲いているのを眺めるだけでも、紫陽花にとっては恵みの雨なんだなと感じて、雨をプラスに考えられます。
そんな紫陽花ですが、色が変わることからちょっと花言葉は悪いんですよね。
かわいそうですが、良い花言葉もあるんですよ。
由来とともに紹介します。
紫陽花(あじさい)の由来
菊類に分類され、ガクアジサイとも呼ばれるように、花のように見えるのはガクにあたります。
原種は日本で、沢山自生しています。
落葉低木の一種で、ガクが開く6月から7月にかけて路端などで「こんなところにも紫陽花が」と気がつくことも多いですね。
丸く球形になったものは「てまり咲き」と呼ばれます。
本当にボールみたいですよね。
「紫陽花」という名前の漢字は、別の花である中国のライラックに当てた漢字だったのですが、
日本では現在の花に対して当てた誤用が広まったようです。
でも花にピッタリで素敵な当て字ですよね。
名前の由来としては集まる(アズ)真(サ)藍(アイ)から来ています。
藍色の花のように見えるガクが沢山集まっている様子を例えたことから、あじさいと呼ばれるようになりました。
紫陽花の種類・色など
花の色がよく変わることから、「七変化」「八仙花」ともよばれる紫陽花。
ガクにアントシアニンという色素の一種デルフィニジンが含まれていて、
これに補助色素(助色素)とアルミニウムのイオンが加わると、青色の花となります。
よく土壌が酸性ならば青、アルカリ性ならば赤と言われます。
土壌が酸性だとアルミニウムがイオンとなって土中に溶け出し、アントシアニンと結合して青色になります。
中性やアルカリ性であれば花は赤色となる。
したがって、酸性の肥料や、アルミニウムを含むミョウバンを与えると青い紫陽花が見られます。
同じ株でも部分によって花の色が違うことがありますが、根から送られてくるアルミニウムの量に差があることが原因です。
品種によっては補助色素がの量が少なかったり、効果を阻害する成分を持っていて青色にはなりにくいものもあります。
最初は花に含まれる葉緑素のため薄い黄緑色を帯びており、
それが分解されていくとともにアントシアニンや補助色素が生合成され、色づいていく。
さらに日が経って花が老化すると、有機酸が蓄積されて青色の花も赤味を帯びるようになります。
緑色の品種ヤマアジサイなどは観賞用として販売されています。
また、アジサイ葉化病で緑になるものもあります。
西洋でも開発されていて、セイヨウアジサイとして愛されています。
紫陽花の花言葉 良い意味のもの
紫陽花はなぜか花言葉は悪いものが多いのです。
昔はあまりプレゼントする花というイメージがなくて、良い花言葉でアピールする必要がなかったのもあるかもしれません。
良い意味のものは、
青色の紫陽花には『辛抱強い愛情』
ヨーロッパ品種に多いピンクの紫陽花には『元気な女性』
白色の紫陽花には『寛容』
雨の中でも耐えて花を咲かせ続ける姿から、このような良い意味の花言葉もちゃんとあります。
ただ白色のものは『気の迷い』という花言葉もあります。
また、ガクが沢山集まっている様子から、
『家族団らん』『仲良し』『平和』という花言葉もあります。
紫陽花の花言葉 悪い意味のもの
あじさい(紫陽花)花言葉一覧 Language of flowers of hydrangea
『高慢』『あなたは美しいが冷淡だ』『無情』『移り気』『浮気』『自慢家』『変節』『あなたは冷たい』
移り気や浮気、変節などは、土壌の性質で色を変えることが原因です。
また、冷淡というのは青い色のイメージから来ているようです。
紫陽花は結婚式で使うことはできる?
悪い花言葉を気にする人も居るかもしれませんが、白いあじさいはシンプルな花を希望される人に人気があります。
「嫁ぎ先の色に染まります」という覚悟の表れとしてプラスに捕らえられます。
花言葉などを知っているのは女性が多いですから、
両家の母親と仲人さんには雑談の時にでも使いたい理由や良い花言葉のことを話して置くなど、
ちょっとした配慮をしておくと万全です。
ジューン・ブライドをするなら、
どこの式場でも来場するまでに紫陽花が咲いていて、
雨の日でも来る途中に人々を和ませてくれたはずです。
かなしいことも喜びに変える、そういう家庭になりたいというようなことでも良いのではないでしょうか。