「4月1日」と聞いて真っ先に思い浮かぶのはエイプリルフールではないでしょうか?
昔はそこまで盛り上がりをみせていませんでしたが、SNSが発達して気軽に多くの人に嘘をつくことができるようになり、近年は一般の方から著名人・企業まで発信しています。
そんなエイプリルフールにルールがあることをご存知でしたか?
その由来から5つのルールを紹介したいと思います。
エイプリルフールの由来・起源
エイプリルフールは日本では直訳で『四月馬鹿(しがつばか)』などともいいます。
もともと欧米からきた風習で
「4月1日に罪のない嘘をついても許される」
というものです。
なぜエイプリルフールが始まったのか、という点ですがその由来・起源には諸説あります。
その中でも有力な説をいくつかご紹介します。
エイプリルフールの由来① 16世紀のフランスにて
フランスでは16世紀ごろまで、新年を3月25日に迎えて4月1日まで新年を祝うお祭りをしていました。
しかし1564年にシャルル9世がグレゴリオ暦を採用し「新年を1月1日とする」と定めたところ国民が反発し、4月1日を『嘘の新年』だと皮肉をこめて馬鹿騒ぎをしました。
この騒ぎに怒ったシャルル9世が国民を処刑します。
しかし講義や追悼の意味を込めて、その後も4月1日の「嘘の新年」が盛大に行われるようになりました。
エイプリルフールの由来② インド仏教徒の修行から
インドの仏教徒は春分の日から一週間、悟りの修行を行います。
修行が終わる4月1日になると、厳しい修行が嘘だったかのように俗人に戻ってしまうとお笑い種になっていました。
そのことからこの修行が明けた4月1日を『揶揄節(やゆせつ)』と呼び、他人をからかう習慣が定着したとのことです。
エイプリルフールの由来③ ノアの方舟説
大洪水から逃れるために作られた舟といわれる『ノアの方舟』
「4月1日」にノアが陸地を見つけるために鳩を放つものの、何も手がかりを得ないまま鳩が戻ってきました。
そのノアが4月1日に行った無駄な行為に見立てて、エイプリルフールに嘘をつくという習慣がついたそうです。
エイプリルフールの由来④ 古代ローマのさかさま祭り 道化師の無礼講
古代ローマで4月1日に行われていた『さかさま祭り』。
この日だけは、主人・奴隷の関係にある人達もすべて立場が逆転(逆さま)して、無礼講のどんちゃん騒ぎをするという特別な日でした。
ふだん道化師(FOOL)として活動している者すらも聖職者になるという異様な光景がありました。
そこから「さかさまのこと(嘘)を言ってもいい日」というように変化したそうです。
エイプリルフールの由来⑤ キリストへの裏切り
裏切り者のユダは、銀30枚でイエス・キリストの居場所・情報を売ったと言われています。
また金庫係だったユダは、普段から横領など行っていました。
そんなユダの裏切り行為を忘れないためにエイプリルフールが設けられたとも言われています。
ただ4月1日との関連性や、嘘をつくという風習への経緯が曖昧なので有力ではないかもしれません。
とても浸透している説なので記載しました。
エイプリルフールが日本にきた由来
日本でエイプリルフールが広がる前は、4月1日は『不義理の日』とされていました。
これはもともと中国からきた風習で、ご無沙汰になっている人たちに対して手紙などで挨拶をするというものです。
4月1日が不義理になっている方へ詫びる機会となっていたんですね。
エイプリルフールとは真逆のような印象です。
大正時代頃からは今のエイプリルフール(四月馬鹿)が広まってきました。
日本ではいたずらに騒ぎをおこすだけだという認識で、欧米のようにあまり流行しませんでした。
しかし近年、インターネット・SNSの普及で一般の若い方から著名人まで盛り上がりを見せています。
ハロウィンも近年になって盛り上っていますが、それと似た推移をたどっているみたいですね。
「さかなクンがウィル・スミスに変身!映画『フォーカス』エイプリルフール限定ポスターメイキング映像」
エイプリルフール 5つのルール
エイプリルフールの嘘にもいくつかルールがあります。
インターネットの普及で新しく確立されてきたルールもあるようです。
ただ国や地域によっても違いがあり、ルールを決めた人や団体がいるというわけではありません。
ここではルールを5つご紹介したいと思います。
エイプリルフール ルール①
嘘をついていいのは4月1日の午前中のみ
エイプリルフール ルール②
嘘をついた場合、午後にネタばらしをする
エイプリルフール ルール③
相手が傷つかないのはもちろん、法的に問題がなく誤解させる嘘はつかない
エイプリルフール ルール④
自分の投稿・発言で誤解されても怒ったり、喧嘩をしない。
ジョークとして捉えられない場合はすんなり引き下がる
エイプリルフール ルール⑤
相手の嘘への荒らしや、やり返すような嘘はつかない
以前は「午前中ルール」がメインでしたが、近年はSNSなどの投稿で荒らしなどの原因にならないようルールが厳密になってきていますね。
またルールとは違いますが、「エイプリルフールでついた嘘は1年間実現しない」というジンクスもあります。
誰も不幸にならない楽しいものであれば、公然と嘘をつけるってことですね!
Google エイプリルフールの面白いネタ
Googleが毎年エイプリルフールになるとシリーズ化しているユニークな嘘があります。
さかのぼっていくつか紹介したいと思います。
Google 日本語入力を○○バージョンに
2015年は指を使わず、息を吹くとピロピロと伸びるオモチャで日本語入力をするという「Google 日本語入力 ピロピロバージョン」でした。
ピロピロの長さを赤外線センサーが読み取って、Bluetooth で送信するのだとか・・
所々もっともらしく説明しているのが面白いですね。
ちなみに2014年は「Google 日本語入力マジックハンドバージョン」
手日黒をしている場合や、指先の反応が悪いときのためにマジックハンドをデバイスに繋いで入力するというものです。
2013年は「Google 日本語入力パタパタバージョン」
パタパタ動いている文字を、打ちたいところになったらボタンで止めて入力していくというものです。
2012年は「Google 日本語入力モールスバージョン」
モールス信号の和文符号を暗記すれば、打ちたい文章を片手でツートン押して入力できるというものです。
またGoogleはエイプリルフールの嘘だと思わせて本当に行うというサプライズもします。
例えば2015年はGoogleマップでパックマンのプレイができるという嘘のような本当の企画です。
期間限定で、マップ左下のパックマンのアイコンをクリックすると地図が迷路になって「パックマップ」がプレイ可能になります。(現在は行っていません)
ちなみに2014年はGoogleマップでポケモンを集める「ポケモンチャレンジ」というサプライズ企画でした。