すき焼きによく使われる「しらたき」と「糸こんにゃく」。
どっち派か好みによって分かれますが、実は原料は同じなんですね。
では何が違うのでしょうか?
今回はその違いについてわかりやすくまとめたいと思います^^
しらたきと糸こんにゃくの違い
この2つはともに、こんにゃくいもを粉にしたものを原料にして石灰乳を混ぜて固めた食品です。
決定的な違いは作り方にあります。
一つずつ見ていきましょう!
作り方の大きな違いとしては、固める前に細く成型したものが「しらたき」で、こんにゃくとして固めた後に細く切るのが「糸こんにゃく」ということですね。
ただ現在は、しらたき並に細い糸こんにゃくも多いようで、製法に違いはなくなってきているとも言われています。
製法に違いがないのに呼び方はどうするのかというと、古くから関東にはしらたき派が多く、関西には糸こんにゃく派が多いため、それぞれ名残のある方で呼んでいることが多いようです。
すき焼きに入れるのも、関東ではしらたき・関西では糸こんにゃくが主流でした。
白滝とこんにゃくはカロリー・成分に違いはある?
原料が同じ白滝とこんにゃくですが、カロリーや栄養分として違いはあるのでしょうか?
文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会が調査・公表している「日本食品標準成分表」を参考にすると、ほぼ変わりはないようです。
どちらも約97%が水分でできていて、100gあたりのカロリーも「こんにゃく」が6kcalに対して、「しらたき」が5kcalとかなり低カロリーです。
「しらたき」の方が少しだけ食物繊維・タンパク質を多く含んでいます。
しらたき・糸こんにゃくのダイエット効果
ダイエットとして、しらたき・糸こんにゃくをパスタやラーメン・うどん風にして食べている方もいらっしゃいますよね。
ダイエットによく使われる理由として低カロリーというのもありますが、グルコマンナン(別名:こんにゃくマンナン)という食物繊維を含んでいることが挙げられます。
グルコマンナンは血糖値・血中コレステロールの低下に効果があり、お腹を掃除して便秘解消にも役立ってくれます。
胃の中で水を吸って数十倍に膨れるので、少量でも食べると満腹感を得やすく食前・食事中に食べる効果的です。
また日本人は食物繊維の平均摂取量が不足しています。
日本人の食事摂取基準(2015年版)で定められている目標量は、成人男性が1日20g以上・成人女性が1日18g以上とされていて、2013年の国民健康・栄養調査では日本人の平均は1日14.2gとなっています。
洋食が多い若者世代は、1日平均摂取量12g程度だそうです。
不足がちな食物繊維を摂ることで腸が刺激され、整腸作用が顕著に表れるのだと思われます。
他にもガンや糖尿病予防など嬉しい効果が期待でき、健康的なダイエット食品として人気ですが、なんでも食べすぎはよくないのでバランスを考えて摂取していきましょう^^
こんにゃくは日本人以外はほとんど食べない?
日本では1989年(平成元年)に5月29日を「こんにゃくの日」として制定されました。
そのぐらい馴染みのあるこんにゃくですが、実は日本以外ではほとんど食べられていないそうです。
まずこんにゃくは日本・中国・ミャンマー・スリランカで主に生産されていて、その生産されたこんにゃくは約95%が日本で消費されているそうです。
日本では健康・ダイエット効果が期待できる食品として有名ですから、海外に持ち出したら食感も珍しいでしょうし流行るかもしれませんね^^
ちなみにこんにゃくの発祥もやはり日本で、江戸時代に常陸の国(現在の茨城県)の中島藤右衛門という人が、こんにゃく芋を粉にして保存する方法を発明したことから誕生した食品だといわれています。