鬼と言えば、怖いイメージですよね。
だけど、豆をまかれたくらいで逃げ出すなんて、ちょっと拍子抜けだと思いませんか?
鬼を追い払うのなら豆よりもっと硬い物の方が良いような気もしますよね。
実は節分に豆まきを取り行うことには、ちゃんとした意味とやり方があります。
あと豆まきを行わなくていい苗字の方もいらっしゃいます^^
正しいやり方でないと、鬼が逃げて行かないかもしれないのでぜひ覚えておきましょう。
節分とは
ではそもそも、節分とは何か、ですがこれは読んで字のごとく、「季節の分かれ目」という意味です。
日本には四季がありますので、本来、節分とは「立春・立夏・立秋・立冬」の前日を言いますが、今では一年が始まる立春の前日のみを節分と呼ぶようになりました。
ちなみに、「春分の日、秋分の日」は年によってずれていますよね。
節分も、同じように「2月2日」や「2月4日」になる年もあるんです。
節分に豆まきを行う意味
節分に豆をまくのは一年の邪気を追い払う意味があります。
本来は季節の分かれ目である立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分という日に行われたそうですが、いつしか1年で一番大切である立春の前日のみに行うという事で定着化したという事です。
また、豆には邪気を払う効果があると考えられていた為、鬼を追い払う道具として「豆」が選ばれました。
節分の豆まき 正しいやり方
豆まきで使用する豆は、炒り豆を使用してください。
生の豆だと、狭い隙間に入ったりして拾い忘れた豆から、芽がでると、「魔から芽がでる=(まめ)」と縁起が悪いため、芽が出ないように豆を炒ってください。
売られている豆まき用の豆は、炒られているので大丈夫です。
また「炒る」は「射る」と同じ音で、「魔目(まめ)を射る」や、「魔を滅する(魔滅=まめ)」という漢字も当てられます。
また、昔、穀物には精霊が宿っていると考えられていて、その精霊が悪霊などを祓ってくれるんです。
鬼にとって「豆」は恐ろしいものなのかもしれません。
豆をまく人は、「一家の主」が正式なやり方です。
豆まきは子供が喜んで鬼に扮したお父さんを攻撃するといったイメージですが、本来は家長であるお父さんが鬼に対して豆をまくものなんですね。
地域によっては「年男」「年女」「厄年の人」がまくというところもあります。
時間帯は夕方から夜にかけてとなります。
これは魔物の現れる時間帯といわれています。
手のひらを上にして「鬼は外」と言って外に豆を2回まき、
戸や窓を閉めて「福は内」と言って内に豆を2回まいてください。
その後家の中で、まず玄関から遠い部屋からまいて、玄関が一番最後になります。
最後に、まいた豆を今の年齢よりも1つ多く食べます。
この行為には、「来年の幸せ」の意味があります。
以上が節分の正しい豆まきのやり方となります。
立春は、まだまだ寒い季節ですから、風を引かないように豆まきを楽しんでください。
時間帯に関してですが、休日でもないとご主人が夕方から豆まきは難しいと思います。
時間帯は夜でもよいとされていますので無理せず、家族全員が揃った夜に行ってください。
ちなみに節分なのに豆まきを行わなくてよい苗字の方がいるのをご存知ですか?
それは「渡辺」さんです!
なぜかというと、平安時代の武将で渡辺氏の祖である渡辺綱(正式名のりは源綱)が鬼退治をしたという伝説があり、鬼が恐れて逃げていくため豆まきを行わなくいいという認識が広まりました。
このことを知らない渡辺さんに教えてあげたら喜ぶかもしれませんね^^
節分の豆まき マンションでのやり方・注意点は?
マンションで豆まきを行う場合は気を付けるべき点がいくつかあります。
ベランダで豆まきを行うとき、豆をベランダより外には落とさないようにする
大人の方が豆まきを行う場合は配慮できるかと思います。
お子さんがいる方は、子ども用に豆まきの的を取り付けてあげると、豆まきしやすいかと思います。
豆が散らばりにくい場所に、鬼の絵を描いた画用紙などを貼ってあげましょう。
また、子どもは豆を思いきり投げたがるかもしれませんが、正式なやり方は下手投げであることを教えてあげてください。
玄関で豆まきを行ったあと、マンション共有の廊下に散らからないようにする
豆まきが終わった後は掃除を早めに終わらせておきましょう。
豆を踏み潰してしまうと掃除が大変になりますし、豆の残骸が外に漏れやすくなります。
また、靴の中に豆が入らないよう、気を付けて豆まきを行ってください。
夜遅くの豆まきでは、声の大きさを抑え目にする
豆まきの掛け声は風情があって筆者は良いと思いますが、マンションに住んでいる方へのマナーだと思って、声量を抑え目にしておいたほうがよいでしょう。
節分の豆まきは落花生?東北出身の筆者の経験談
節分の豆まきは、地域によってやり方が違うのでしょうか?
調べてみたところ、地域によって豆の種類から掛け声まで違うようです。
節分でまく豆の種類は、関東より南では大豆(一部例外あり)。
北海道や東北・信越地方などでは落花生をまくのだそうです。
筆者は東北地方出身で、実家ではやはり落花生を節分の豆まきに使います。
結婚後に東京に来て初めて豆まきをしようとスーパーへ行ったところ、豆の種類が違うのです。
スーパーの売場では圧倒的に大豆が多く、落花生はおつまみのコーナーにありました。
落花生で豆まきをすると、節分の日にまいた豆を拾って、殻を割って食べることができるので、我が家は関東で暮らしていますが相変わらず落花生で豆まきをしています。
節分の豆が地域によって違うというのはカルチャーショックをうけました。
それから、豆をまく時の掛け声も地域によってというか、家庭によって違いがあるようにも思います。
私の実家では少し物騒ですが「鬼は外、福は内、鬼の目ん玉ぶっつぶせ」という掛け声で豆まきをします。
この掛け声には同じ東北出身者の夫もびっくりしたようで、そんな掛け声あるの?と言っていました。
これも調べてみると、東北地方のある地域限定で言う掛け声のようです。
東北と関東の違いでもこれだけあるのですから、全国各地ではいろいろな違いがあるはずです。
また改めて調べてみたいと思います。